和歌山を代表する作物の一つ「みかん」。初秋から始まり、その種類も実に豊富で柑橘の生育や味に欠かせない日照時間や土壌に恵まれた場所が至る所にあります。その好適地から我が家にとどいた農家直送の「八朔」と「紅八朔」。箱を開ける瞬時に広がる柑橘のいい香りが漂い、このほろ苦さが大好きだから、早く剥いて食べたいと心は踊るばかり。
古くから食べられている八朔は温州などと違い大きいサイズで、やや硬い皮に覆われ、その中にある皮を剥いて食べます。パリッとした食感で甘さとほろ苦さが特徴の八朔、それと八朔よりやや甘く果汁が多い紅八朔をこれから紹介します。
お送り下さったのは和歌山県橋本市の前谷園さんから。実は柑橘より柿の栽培の方が多く、甘くて美味しい柿はとても人気で、たねなし柿や富有柿はお歳暮など贈答の時期になると家族総出で収穫、選別、発送に追われるんだとか。送っていただいた八朔以外にも通常のみかんや柚子も生産していますが、前谷園さんのこだわりは「徹底した管理」。ですから実が生る前から木や土壌の状態、実が生り完熟の度合いなどひとつひとつ丁寧に手を抜くことなく育てているんだとか。
さて八朔と紅八朔、これから剥いて食べてみたいと思います。
皆さん、八朔の皮を剥くときって意外と手間がかかり、ナイフや包丁で皮に筋を入れてそこから剥いて実を取り出す方法と思います。前谷園さん、そんなご苦労を少しでも緩和して食べていただこうと「ムッキーちゃん」を同梱して送ってくれます。
ムッキーちゃん 使い方動画 https://youtu.be/4LptICluctA
私もムッキーちゃんを使ってせっせと皮むきに挑戦！
「八朔」
食べたことがある方は多いと思いますが、前谷園さんの八朔は仄かな甘みと嫌みのない苦味とのバランスが絶妙でとてもやさしい味わい。
もちろん八朔特有の果肉がプチッと弾けた瞬間のジューシーさは格別。一度食べ始めると手が果汁でべちゃべちゃになるほど止まらない！思う存分ジャンジャン食べられる八朔です。
「紅八朔」
「紅」の文字とおり、外皮がやや赤みがかっている感じです。薄皮を剥いて口に運びひと噛み・・・果汁が甘くて美味しい！八朔より強く甘さを感じます。
そして果汁の多さは申し分なく、食べやすくてまろやか。上品なほろ苦さが後を引きます。
「ひたすら美味しい果物作りを目指して」
食べながら雑味が見当たらないことから、一玉ごと丁寧に扱われ、食べる側のことを思いやる気持ちが伝わってきます。八朔一片からほとばしる果汁、ほんのり伝わる甘さ、酸味、仄かな苦味は記憶に残りそう。だって今まで数多くの八朔を食べてきましたけど、ここの八朔、最高なんですから。