コンビニ、スーパー、自販機に並ぶメーカーのお茶。冬になれば加温されたペットボトルのお茶、喉が渇けばどこにでもある自販機でいつでも気軽に買うことができますが「お茶」はそもそも「お湯を沸かし急須に茶葉を入れ湯のみで飲む」というのがはじまりというか、それでこそ古から伝わる日本人ならではの飲み方で、ぺットボトルのお茶をゴクゴク飲んでも茶葉の香りや風味はイマイチよくわからない。どうして冒頭からこんなことを書いたのか?というと、これから紹介するのは正に産地のお茶農家さんが茶畑と向き合い、丁寧に作ったお茶だからです。
お送り下さったのは静岡県沼津市の「影山製茶店」さんから。富士山を望む麓にお茶畑を持ち土づくり、茶の木の育成、製茶に至るまでお茶栽培に適した恵まれた自然の中で育てる「浅蒸し煎茶、中蒸し煎茶」は茶葉を新茶になるたびにすべて入れ替え、手間暇をかけて育てた茶葉はフレッシュでナチュラル。「やぶ北」「つゆひかり」「さえみどり」「ほうじ茶」「玄米茶」「和紅茶」を製造販売していますが、それぞれの持ち味が活かされたお茶はリピートも多いんだとか。
それでは富士の麓で育てた手作りのお茶の数々、飲んでみたいと思いますが、その前にご店主お勧めの美味しいお茶の淹れ方をご紹介。(ティーバッグ)
「煎茶」は250ml程度の85度程度のお湯(湯呑やカップにお湯を注いで器が温まったタイミング)に、ティーパックを一つ入れ5~10回程上下させ、30秒ほど置いて抽出。その後引き上げ、器の淵で軽くお湯を切り、絞らず取り出してください。
「抹茶入り玄米茶」は250ml程度の100度くらいのお湯を、ティーパックの入った湯呑やカップに注ぎ30回程上下させ30秒ほど置いて抽出します。(取り出し方は煎茶と同様に)
「ほうじ茶」は300ml程度の100度くらいのお湯を、ティーパックの入った湯呑やカップに注ぎ20回程上下させ30秒ほど置いて抽出。(取り出し方は煎茶と同様に)
※3種とも水出しにもOK。500mlに2個を目安。お急ぎの場合は常温の水で抽出してから氷を入れて冷してください。より美味しい冷茶は、冷水を使って冷蔵庫で6~12時間ほど抽出してください。
何とも優しく丁寧に説明をしていただきましたが、次に私が飲んだ感想をまとめてみました。
煎茶:ごまかしのきかない手間がかかる浅蒸しで仕上げています。希少品種「さくらみどり」の柔らかい部分のみを使い仕上げた煎茶です。
その味は一言でいうならば「爽やか」。舌の上に触れた瞬間コク、香り、仄かな甘さ一つのまとまりとなり、喉を過ぎたとき思わず「あ~っ」と声がでてしまいます。愛着が湧いてくる美味しいお茶です。
抹茶入り玄米茶:茶葉の中間部分を使用し熱湯で美味しく入る「中蒸し」の煎茶と、色の良い抹茶とを香り良く炒り上げた玄米を使用した美味しい玄米茶。
口に含むとすぐに感じ取れる雑味・渋み・苦味が少ないからとても飲みやすいです。
ほうじ茶:初夏の日差しを浴びて元気に成長した茶葉や茎に近い部分を使い丁寧に焙煎。
香りが良く、カフェインの少ないホッとする美味しさのほうじ茶。一言で説明すると「さっぱり」。香しくほのぼの感がして、子供から大人まで受け入れやすいお茶です。
和紅茶:これはご店主から「おまけ」でいただいたものです。飲むときの温度は65度くらいが美味しいと言われます。(お湯を注ぎお好みの味がでたらOK)
カップを鼻に近づけなくてもお湯を注いだらすぐに紅茶ってわかる特有の香り。
渋みがなくてマイルドな味わいで、ほんのり甘さを感じます。和菓子にとても合うと思います。
久しぶりにいい感じの日本茶をいただきました。心がホッと落ち着き、仕事や家事の合間に飲みたくなるような感じです。元々私達にはお茶を飲む習慣があるわけですから、日頃あまりお茶を飲まない方はこれを機会に体にインプットされたお茶の旨味、良さを思い出させる機会かもしれません。もちろんお世話になったあの方へ、お中元やお歳暮に「影山製茶店」をご指名ください。
お買い物は買っちゃうナビカートから