随分古い思い出話になりますが、私が幼い頃は田畑を耕し、牛や鶏を飼う農家の殆どは自給自足の生活でしたから、こんにゃくもこんにゃく芋から作っていて、炊事場の上の柱にこんにゃく芋をのせ、寝かせていた記憶が少し残っています。今ではほぼこんにゃく粉から作られていますが、今回紹介するこんにゃくは、こんにゃく芋から育て、手間暇をかけ製造している、ネギでも有名な下仁田町の農家さんの昔ながらの手作りこんにゃくです。
こんにゃくの原料のこんにゃく芋は里芋の仲間。直射日光を嫌い、気温が低すぎると病気になりやすく、栽培が難しいとされています。春に種芋を植え秋に一度掘り起こし、冬は暖かい場所で保存します。そして翌年の春にまた畑へ植え、このサイクルを3年近くかけて、こんにゃく芋を大きくさせていきます。このこんにゃく芋から今もなお、手作りにこだわり、こんにゃくの製造から販売までを行っているのがFARM529の齋藤さん。
ご実家のお母様が作るこんにゃくの評判がよく、幼い頃からごく自然にお母様のこんにゃく作りをみて育ってきた斎藤さん。お母様も年をとり、当たり前のように食べてきたこんにゃくを後世へ残したい、もっと多くの人に手作りのこんにゃくを食べてもらいたいという一心で、就農を決意。大きく育つまで手間のかかる生芋を使い、一つひとつ仕上げた手練りのこんにゃく。
これから食べてみたいと思います。
到着した箱の中から現れたのはどうみてもスーパーで販売されている四角いこんにゃくと全然違い、手で丸められた見た目で、すぐ手作りというのがわかります。
早速水で洗い、刺身にしてみました。用意するのはわさびと醤油(酢味噌もお勧め)。
魚の刺身と同じ要領でカットしているとき、市販のものはツルツルといいますか詰まってる感じなんですが、今回届いたこんにゃくの断面は全く違っていて、手練りならではの空気を入れながらかき混ぜたものというのがわかるんです。
その証拠に食べてみると歯ざわりもさながら、シャクシャクッとした食感こそ鮮度がよい証拠。そして臭みもないですし、酒のアテによ~く合います。太る心配も少しは減って味の濃いつまみで腹へ流し込むのではなく、自然からのいただきものでも酒のアテとしては100点満点!手作りこんにゃくもなかなかいいですよ。
「湯がき、あく抜き不要」それでは♪ということでどなたでも簡単にできる「おかか煮」を作ってみました。
こんにゃく約250gかつお削り節1パック(約2g) 醤油大さじ2 砂糖小さじ2 みりん小さじ1 ごま油1/3
洗ったこんにゃくは、スプーンで一口大にちぎります。普通だとここで湯がいて匂いをとりますが、FARM529のこんにゃくは必要ありません。鍋にこんにゃくを入れ中火で1分ほど乾煎りをし、醤油大さじ2 砂糖小さじ2 みりん小さじ1 ごま油1/3を加え、汁気がなくなり鍋の底に少し煮汁が残る程度にします。次に鰹節を加え煮汁を吸わせながら絡めたら出来上がり。
さて今夜のおかずに参加した手作りこんにゃくの煮物。早速食べてみるとジュワッと煮汁がこんにゃくから溢れてきます。こんにゃくって脇役に近い存在のはずが、主役になってしまうくらいの味わい。ここまで煮汁を吸い込むこんにゃく。他の料理にも十分その食べ応えを発揮するはずです。
「昔ながら」この言葉が遠くに懐かしく感じてしまいます。それだけ年を重ねてきたからなのでしょう。山の奥で雲や太陽が近くて車も殆ど見ないような、目の前は田んぼと畑という中で育った私にとって、今回いただいたこんにゃくはどれだけ懐かしかったことか。群馬県はこんにゃくの生産が盛んで全国の約9割を占めますが、手作りでこんにゃく芋から作るという自家生産の割合はそんなに多くはないはずです。シャクシャクした独特な食感、煮物にすれば実によく染み込みますから、お料理が得意な方に。また刺身にすればお酒のアテに早変わり。ぜひ昔ながらの製法で作られるこんにゃくをお試しください。
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